「カン」と「データ分析」で、販売計画をたてよう

皆さんは、、会社の毎年たてられる「販売計画」について、「言っていることは分かるけど、なんか動ける感じがしないなぁー」と感じたことはありませんか? そして、やってみたら、やはり計画どおりに動けずに目標も達成できなかった、という経験はございませんか?

販売計画をたてる時に、皆さんはいろいろなデータ分析を行うと思います。分析結果は、「コレコレだから、こうなるのです」というように、原因と結果がはっきりしていて、誰にでも分かりやすくて便利なのですが、分析結果を使っていく上で、次のようなことにも留意しなければなりません。

1.      データは市場全体の一部で、集めたデータを全部まとめても、市場全体にならないこと。

2.      データはすべて過去に起こったことであること。

3.      分析からの予測は、過去と同じ仕組みで将来が決まるという考えを前提にしていること。

などです。

調査会社の市場分析レポートでも、レポートの最後に、次のような注意書きがしてあります。

「当情報は、正確性を保証するものでなく、内容は情況等の変化により変更されることがあります」

「当情報は、利用者の責任と判断でご利用いただき、万が一、利用者が当情報の利用に関して損害を被った場合は、当社はその原因のいかんに問わず賠償の責任を負いません」

 やはり、最後の大切なところは、皆さん自身が責任もって判断しなければならないようですね。

 では、皆さん自身で判断するためには、データ分析結果以外に、何を頼りにしたらいいのでしょうか? それは、皆さんの持つ「カン」です。

「カン」は、皆さんが経験を通して持っている能力「市場情況の全体を一挙にすぐ掴む感覚」「動ける感覚」です。ですので、「カン」をデータ分析と一緒に取り入れたて計画をたてると、必ずその計画は皆さんが「動ける感じ」を持てる「生きた計画」になります。

 皆さんが「カン」を使うのは、費用もかかりませんし、すぐ、しかも手軽にいつでも使えますので、是非、「カン」も「データ分析」も両方活用して、「実践できる、自分自身が動くことのできる、生きた販売計画」をたてて、売上拡大につなげていってください。

 

平成281029

一般社団法人神奈川県中小企業診断協会

登録グループ マーケティング実践研究会

室 芳樹