自社の戦略作りに役立つ3C分析を実践してみよう

「敵を知り己を知れば、百戦あやうからず」、孫子の兵法にある有名なフレーズですね。「敵の状況を理解し、自分の状況も理解していれば百戦しても負けることはないですよ」という意味ですが、敵「他社」と、己「自社」との状況をつかむことは、勝つためには本当に昔から大切なんですね。

マーケティングには3C分析という他社や自社の状況をつかむための手法があります。Customer=お客様、Company=自社、そしてCompetitor=競合他社の三つの頭文字のCをとって3Cといいます。それぞれの三つの状況を分析するのですが、実際に3C分析をやろうとすると、なかなかとっつきにくい感じがしますね。今日は、この分析をすばやく実践するために、下のような表を用意しました。この表を作成するためのコツを簡単に紹介しますので、是非、表のグレーの枠の部分を埋めてみてください。

コツ: まずはそれぞれのグレーの枠の中に、①現場の勘を気楽に入れてみてください、そして②お客様の声を入れてみてください。これだけで、お客様・自社・他社の状況まとめ表の出来上がり! 更に、展示・在庫・納期対応や価格そして品質などには、数値データがあれば、もっと厳密な分析のまとめ表に仕上がりますね。

お客様が考えること(例)

(Customer)

売り手が考えなければいけないこと(例)

今、どのようになっているの?

自社の状況(Company)

    現場の勘

    お客様の声

他社の状況(Competitor)

    現場の勘

    お客様の声

商品があることを知っている

商品が知られている程度

   

この商品が、今、必要な理由はあるのかな?

お客様が、今必要な理由の有無

   

商品をどうやって選ぼうかな?

展示/在庫/納期対応の良否

   

店員・営業対応の良否

   

会社への信頼感の程度

   

品質や価格の適正さの程度

   

アフターサービスの良否

   
 

実は、私はいつもこのように簡単な分析から始めていました。最後になりますが、勘は現場でつかんでくださいね。現場から離れた空想や想像は避けてください。それはお酒の席でということで!

 

平成281128

一般社団法人神奈川県中小企業診断協会

登録グループ マーケティング実践研究会

室 芳樹